マウスガードとは
マウスガードは、マウスピースやマウスプロテクターとも呼ばれ、コンタクト・スポーツにおいて発生する歯とその周囲組織の外傷を予防する目的で作られた防御用具(プロテクター)の一種です。
マウスガードを装着していても100%外傷を予防できるわけではありませんが、障害数やその程度を軽減することができます。
マウスガードの必要性
楽しいはずのスポーツで怪我をしてしまっては大変です。特に人と接触するスポーツでは十分な注意が必要です。
ヘルメットやレガースと同じように、口には口の防具マウスガードがあります。マウスガードを装着することで歯や口の中を怪我や衝撃から守り安心してスポーツに打ち込むことができます。
日本スポーツ振興センターの調査研究では、平成22年度の学校管理下での災害共済給付のうち、22.48%が歯の障害でした。
学校での体育の授業、クラブ活動やその対抗試合などによる事故と推察されますが非常に高い割合です。マウスガードを装着していれば防ぐことができた事故もあったでしょう。
マウスガードの目的
マウスガードの主たる目的は外傷の防止ですが、具体的には・・・
- 唇側からの直接的外力から歯(特に前歯)を保護する
- 口唇、舌、頬に対する歯による損傷防止
- 下顎に外力が加わったときに上顎との破壊的な接触から歯および修復装置を保護する
- 衝撃力から顎関節(関節腔、関節円盤等)を保護する
- 顎関節を介しての脳への衝撃による脳震盪や、より深刻な脳へのダメージを防ぐ
また、これらの目的以外にもマウスガードによる頸部損傷の軽減効果を期待できるとする報告もあります。
マウスガードの取り替え時期
マウスガードは消耗品です。通常の使用なら1シーズン使用可能ですが、少しでも変形あるいは破損した場合は速やかに新しいものを作製しなければなりません。
特に注意すべきは成長期の小児用マウスガードです。乳歯あるいは歯根未完成の永久歯の損傷は可能な限り避けるべきですので、成長期に各種コンタクト・スポーツに参加する者は積極的にマウスガードを装着すべきです。
しかしながら、外傷防止の為のマウスガードが成長期の顎の発育を妨げるものであってはなりません。したがって、定期的なリコールを行い、歯の萌出状態や顎の発育状態、それに伴うマウスガードの適合性の変化などを十分に確認しながら再製作のタイミングを考慮する必要があります。
一般的には6ヵ月に1回程度、歯の萌出や顎の発育の著しい時期は2~3ヵ月に1回程度再製作する必要があります。
オーダーメイドのマウスガード
当院ではおひとりおひとりの歯並びに合わせたオーダーメイドのマウスガードをお作りいたします。自分専用ですので市販のものとは違いピッタリとフィットし呼吸や発音の邪魔にもなりません。
マウスガードにご興味のある方はお気軽に当院にご相談ください。